白磁と深緑

f:id:meinelieblinge:20220114182612j:plain一昨日はオンラインのベイトソン勉強会、

昨日はオンライン事例検討会だった。

今日は絶対的休日。友だちに連れられて遠出をした。

 

作陶展に行って、大変美しい白磁のマグカップとミルクピッチャーを買った。

マグカップは、新しい職場で使おうと思って。

どんなことが起きても、私がこの世界の美しさを思い出すことができるように。

 

苔生した延々と続く石段を上って、ひっそりとした神社にお参りした。

強い風が吹いて、鬱蒼とした木々の間に光が差して、全ての色が輝いて、

ここに神さまがおられて、今私たちを祝福してくださっていると感じた。

 

水鳥を観察する施設に行って、望遠鏡で鳥たちを眺めた。

雪を頂いた大山が、少しかすみながらそびえていた。

風が水面に様々な模様を描いていた。

 

一月に一度ぐらい、私は彼女とこうやって遠出をする。

たくさんのことをおしゃべりして、私は羽を伸ばさせてもらう。

私が持つたくさんの顔を、くるくると気ままに見せられる。

世の中の美しいものと、美しいものを作ったり愛でたりする人たちに出会って、

世界は広くてあたたかいなと一緒に感じることができる。

本当にありがたい。

 

 

完全なオフモードで一緒にいられる相手は、とても貴重だ。

私の持つたくさんの顔は、ほとんどが一生懸命に何かをしようとするオンモードの顔だから。

よく考えると、私はひとりでいるときも、ほとんどオンモードで暮らしているように思う。

建設的な思考、生産的な行動を目指している。YouTubeを見るときだって、何かしらの学びを得ようと常に意図している。

強迫観念とは違う。それが楽しいのだ。

 

でも、オフの顔の私は、まったく別人のように、世界にただただ自分を委ねている。

自分が感受するすべてを味わおうと、surrenderしている。

無意識に耳を傾けようとしている。

 

そうか、私が文章を書くときに音楽を聴きたいのは、

私にとって文章を書くということが、オンモードの意識的な私とオフモードの無意識的な私の、統合という行為であるからなのかもしれない。

書くというこの時間は、やはり私にとっては大きな意味を持つのだろう。

私が調和して生きていくために必要なのだろう。

 

 

神社で引いたおみくじに書いてあった短歌。

「霜いくたびおけどかれざる松が枝のときわの色のうつくしきかな」

今日の白い雪と深い緑が、言葉と共にいつまでも私の心に刻まれる。