あの部屋

昨日は久しぶりの自助グループ定例会だった。

今日はオンライン事例検討会。

 

 

今日は、お世話になった先生が退職されるのでご挨拶にうかがった。

大学時代から、卒業して、社会人入学した放送大学でもお世話になったK先生のところへ。

 

大学時代は、K先生は大きなお仕事をこなされながら、

研究室の飲み会では遅くまで学生たちとお話ししてくださって、

私や私の親友は別の研究室だったのだけど、まあ飲みねえ飲みねえと、ちょっと酔って言ってくださって、お相伴に預かることも多かった。

おかげさまで院生の先輩方と仲良くなれて、たくさんのことを学ばせていただけたように思う。

それから、おかげさまで私と夫はお近づきになれたのだった。

夫と私の結婚を一番喜んでくださったのも、もしかしたらK先生だったかもしれない。

結婚してから私が大学に出かけても、変わらずあたたかく接してくださった。

 

 

放送大学のあの部屋に行けばK先生にお会いできるということが、

私にとってとても安心できることだった。

小さな町なので、ときどき同じ列車に乗り合わせることもあって、

いつも私のおしゃべりを聴いてくださった。

 

 

放送大学の事務の方々も、K先生が私のことを「昔の学生でね、こんな私のところにきてくれましてね」と丁重にご紹介してくださるので、

K先生のおられないときに私が訪ねて行ったときも、いつも親切に先生のご予定を教えてくださったり、とてもありがたかった。

私は本当に多くの方に受け入れられているんだなあと、感じる。

今までもきっとそうだったのに、私が気づかなかったんだろう。

 

 

子どもたちは大きくなっていく。

私が過ごした大学のすぐ近くの学校に2人とも通うようになる。

お世話になった大好きな先生方は、ひとりまたひとりと、退職され、

あの部屋に行けばお会いできるという部屋は、違う人のものになってしまう。

そしていつか、別れの日も来てしまう。

いつまでも変わらないものなんてない。

私はこの一瞬一瞬を愛でながら、一言一言を大切にしたい。

 

先生に恩を返すことなんて、できないなと思う。