『火の竜水の竜』

今日はパセージ第3章だった。

今のところなんとか、マニュアル通りすべての内容を2時間半でおさめている。

やっとパセージリーダーとしてプロになってきたかな…





『火の竜水の竜』というファンタジー小説が、長男の学校で流行っている。

多くの方はご存知ないと思うけれど。

なぜなら『火の竜水の竜』は、長男が書いた物語だからだ。


1年生の冬ごろに第1巻が作られた。

2年生の冬ごろに続巻が作られ、その後続々と物語が展開され、作られている。

初めは白い紙に書いて、挿絵も描いていたが

4年生になってからは原稿用紙に書くようになった。


仲良しのお友だち2人に読んでもらって、感想やアイディアをシェアリングするらしい。

そして続きを書いては、また読んでもらうのだそうだ。

時々、教育実習の先生に読んでもらったりもしていた。

実習の終わりにはオリジナルのキャラクターのしおりやポスターを作ってプレゼントしたり、

グッズ作成も1人で手がけている。

現在8巻まで完成しているらしい。

ちなみに次男も熱烈な読者である。


昨日のお昼

「お母さん、お願いしたいことがあるのですが今よろしいでしょうか!」

「なんですか?」

「あの、もうあと3日で学校が終わってしまうので、春休みに入る前に、TくんとNくんに『火の竜水の竜』をプレゼントしたいんだ。」

「そうなんだ。」

「それでですね…原稿用紙をコピーしたいんですが、コピー機使わしてもらっていいでしょうか!紙もください。」

「うーん…あの紙はお母さんのお仕事用なんだけど、何枚ぐらいコピーしたいの?」

「えーっと、1巻が〜枚、2巻が〜枚で、3巻が〜…で、それを2倍だから…えーっと164枚ですかね。あ、ちがった216枚かな?」

「それはちょっと困ります〜」

「えー!でも手書きは無理がありますよー。」

「そうだね 笑」

「そこをなんとか!コピーさせてください!」

「うーん…。ちょっと多過ぎやわ。パソコンに打ち出してみたら?そうしたら紙の量ずいぶん減るんじゃない?」

「あ!じゃあそうします!パソコン貸してください!ぼくけっこうタイピング上手になってきたから。」

「どうぞ」

「じゃあ頑張ります!」


それから長男は昨日の午後中と今日の一日中かかって、

400字詰め原稿用紙約100枚分の『火の竜水の竜』をタイプし終えた。

夫に教えてもらって、縦書きで、ページ番号も入れて、

タイトル文字の大きさや、作中の物語は文字色を変えたり、様々に工夫していた。

(そう、『火の竜水の竜』はメタ構造の物語なのである!)


まさか2日で完成させるとは思わなかった。

2人分で38枚をプリントアウトした。

それから製本して、1人1人への手書きメッセージを書いて、

できたー!と、夜遅くに嬉しそうに報告しに来た。


チャムシップだね。

健全な前思春期の少年だ。

ファイルになって読みやすくなったのはとてもありがたい。

時間のあるときにお母さんも読んでーと言ってくれているのだけど、

話が複雑すぎて、そして字が小さすぎて混み入りすぎていて、4巻あたりで挫折していた。

この機会に読んでみよう。

でもそろそろ私には見せてくれなくなるのかな。

そうなっていくのも極めて健全な発達で、嬉しく思う。