『トンボソのおひめさま』

今日は野田俊作ライブラリのオンライン勉強会と、アドラーの著作のオンライン抄読会だった。

 

 

読むべき本が積み上がっているが、しようと思っている作業もあるが、手をつけられていない。

次男は既に春休みである。

一緒にごろごろしたり、本を読んだり、ご飯作ったりしているうちに1日が過ぎていく。

 

パセージの準備やオンライン勉強会の準備だけはしているが、

体調を崩すこともなく、差し迫ってすべきことをこなせているのは私の成長だ。

いつも、目の前のすべきことさえギリギリでできないような状態だったから。

体調のコントロールもできるようになってきた。

感情のコントロールもできるようになってきた。

 

 

 

『トンボソのおひめさま』という本を昨日も今日も次男に読み聞かせた。

この本を読むのは、しばらくはとても難しかった。

長男と次男のお気に入りの本なのだけど、私も好きなお話がつまっているのだけど、

しばらくの間、次男が読んでと持ってきたときに、ごめん別の本にさせてって断っていた。

去年の夏休み、野田先生と一緒にいるときにこの本をたくさん読み聞かせしたから。

こんな機会は最後かもしれないなと思いながら読み聞かせていた。

この時間が少しでも長く続けばいいなと思っていた。

私の勘はよく当たるのだ。残念なことに。

そうわかっていたから、大事に物語を味わいながら読んでいた。

私たちはいくつもの物語を共有している。

 

 

次男も同じことを思っていたみたいだ。

野田先生と一緒に読んだよね、と言った。

ぼくが卒園したの、おめでとうって言ってもらいたかったな、と言った。

1年生になるところ見てもらいたかったな、と言った。

でもきっと見ててくれるよね。

 

野田先生のお葬式の最中、うつむいて泣いている私の頭を、次男がなぜてくれた。

あの日から、次男は変わったように思う。

私は次男にもとても支えてもらっているんだと知った。

「お母さんは大丈夫だよ。ありがとう。

 あなたがにこにこして一緒にいてくれるだけで、お母さんは元気になれるよ。」

そう言うと、嬉しそうにしていた。

 

それから、寂しいときや悲しいときや辛いときは、楽しいことや面白いことをしようって次男は決めたみたいだ。

私や長男が機嫌が悪いとき、次男は面白い話をしたり踊ったりする。

長男とひどい兄弟喧嘩をした後、次男はおどけたり冗談を言ったりする。

そう、次男は昔から陽気な人だった。

一人の世界で静かに過ごすことも好きだけれど、

お調子者ストレンクスも持っている。

場面によってはふさわしくない行動になる場合もあるけれど、

彼の優しいところが素敵だなと思うし、とてもありがたい。

 

 

『トンボソのおひめさま』、私はやっと、声をつまらせることなく読み聞かせできるようになった。

次男と一緒に楽しい物語を、美しい物語を、また味わえるようになった。

私は子どもたちのおかげで、寂しさを抱きながらも暖かさを感じて過ごせている。

私が支えてもらっていて、私の成長を助けてもらっているなあと思う。