偉大なものに触れる

今日は絶対的休日でした。

ドイツ圏の歴史や経済や職人芸のことについて本を色々読んでいます。

 

専門書を読むのは疲れるので、息抜きに楽しそうなものも読んでいます。

『ヴィルヘルム・マイスターの修行時代』を読み始めたら、めちゃくちゃ面白くて、

すっかりはまり込んでしまいました。

 

良い物語を読みなさいと野田先生から言われました。

一人一人の人物の目を通した物語と、

ゲーテの作る全体の物語の筋書きとが、

近景と遠景と視点を切り替えながら、私をとらえて離しません。

縦糸と横糸のように、無駄なく見事に織られているんだと、

そういう風にしてはじめて小説を眺めることができました。

 

一人一人の人物が、まるで本当に生きている人物であるかのように、

私の頭がとらえている人間よりも、ずっと人間らしく思えました。

恋愛も、親子の葛藤も愛情も、友情も、何もわかっていないのかもしれない、

私はひじょうに世間知らずで、人間知も知らずに、

幼いままで生きているようだと感じました。

 

良い物語を読むことの必要がわかりました。

アドラーは自分の心理学を、「人間知の心理学」と呼びました。

ゲーテに学び、人間として成長したいと思います。