子どもたちは早めの夜ご飯を食べると帰って行った。
ひとり暮らしに戻る。
買い出しなどの用事は、いつもは次男がついて来てくれるのだが
今日はお米を買いたいので荷物持ちに誰か来てほしいと言うと、長男がついて来てくれた。
次男が私の家で1人で留守番するのも初めて。
長男が買い物について来てくれるのも初めて。
2人とも、スーパーで食材を見て回っていると、こんなのがあるよとか、これをあの料理に入れたら美味しいんじゃない?とか、購買意欲を刺激してくれる 笑
やっぱりひとりで買い物するより楽しい。
結局今日は、予定外の買い物として、朝獲れのサバと、ココヤシを買ってしまった。
ベイトソンのオンライン勉強会の資料を作っていると、ヤシの木の成長について書いてあった。
その本はどんなことが書いてある本なの?と長男に聞かれ、
論理階型について、様々な例を出しながら説明している本で、
今読んでいるところには生き物のサイズや寿命にはいろいろな種類があることが書いてあるんだよ、などとたどたどしく説明していたところだった。
長男とは以前、メタという概念について話したことがあったので、概ね理解してくれたようだった。
ヤシの実ジュースを飲みたいからいつか沖縄かどこか南の島に行こうと次男に言われていたのもあって、
ヤシの実に関心が向いていた私たちは、
あ!ココナッツジュースだ!と長男が見つけたのをつい買ってしまったのだった。
木製のストローが1本付いていたが、3人で飲むんだからということでストローもわざわざ買って、
よけいに重たくなった荷物を抱えて帰宅した。
「しゅんすけー!ただいまー!ココナッツジュース買って来たよー!」
と扉を開けるなり叫ぶ長男。
遅い〜と文句を言いかけた次男は、すぐに満面の笑顔になった。
ちょっと苦労してヤシの実にストローが刺せるようになるまで包丁で削ったりして、
ようやくありついたのだが…
予想と違った味だったらしく、3口ぐらいで2人ともギブアップした。
結局ほとんど私が飲む羽目になった。
確かにあまり美味しくはなかった。ちょっとクセがある。
ココナッツミルクやココナッツオイルは美味しいのにね、ココナッツのスライスしたのも美味しいのにね、と不思議がっていた。
小さなヤシの実ひとつの中にこんなに水分がたっぷり入っているということを知って、
ヤシの実さえあれば生きていけそうだなあと、南の島はいいなあと言っていた。
ベイトソンの『精神と自然』によるとヤシの木は、先端に成長点があって、環境が許す限り成長を続けるそうだ。
その成長点を「億万長者のサラダ」というらしく、ここを取ってしまったら、一本のヤシの木が枯れてしまうからだそうだ。
その意味が、私と長男には実感できた。
栄養価が高く、水分も補給できるヤシの実、
そのたくさんのヤシの実がなるヤシの木が、どれほど大切なものであるかわかったのだった。
ベイトソンの勉強会の資料を作っていると、2人が両側から私のPCを覗き込んであれやこれやと話しかけてくる。
トガリネズミも、ネズミイルカも、彼らは知っていた。
私は知らなかったから、調べて写真を探して貼り付けたりしていると、
色々と教えてくれた。
そして世界最小の脊椎動物は、ある種のカエルなのだということも教えてくれた。
まだまだ発見されていない種がたくさんあるはずなんだよ、と目を輝かせて言っていた。
「特に昆虫類は、何十億種もの未発見の種があるといわれてるんだって!すごいよね!」
勉強はひとりでするもんじゃないな、とあらためて思った。
知らない世界を知っていくこと、
知らない世界が広がっていくこと、
本当に面白いなと思う。
そんなことを子どもたちと一緒に話しができることも嬉しい。