逸話

今日は野田俊作ライブラリのオンライン勉強会だった。

 

ドキドキの1年生第1日目。今日は午前中授業。

おそらく走って帰ってきた次男は、

つかれた〜!と床に倒れて、しばらく仰向けのまま床の上でくるくると回っていた。

お友だちできたよ!ときらきら顔を輝かせていた。

 

 

長男が1年生のときは、私もおそろしく緊張していた。

気の毒だったなと思う。

入学式の日に持ち帰った書写の教科書の全ページに字を書き込んでしまって、

これは学校で指示があってから書くものだよと私がきつく言って、

泣いてから消しゴムで全部消したりしていた。

 

長男はなんて向学心のある人なんだろうか。

そういうところをもっともっと見てあげればよかった。

何も心配なんていらなかったのに。

もっと私が落ち着いて、長男と話し合えばよかったのに。

…まあ、後悔しても仕方がないので、もう私は落ち込んだりはしないけど。

その後1年生の3学期に長男がたいへん荒れたのは、

そういう私の長男への対応や、私の長男への尊敬や信頼を欠いた態度の結末だったんだと、今は思う。

 

 

長男のおかげで、私は次男とのつき合いは、少し学んで、

彼のメンツをつぶさないよう、私の意見を押し付けないよう、気をつけているからか、

長男のときよりは良好であるように感じる。

私が子どもを信じる勇気も、育ってきたように思う。

それに、今は頼もしい仲間となってくれた長男が、次男に様々なことを指導してくださる。

本当にありがたくて、たいへん助けられている。

 

「しゅんすけ、書写の教科書はね、今書き込んだらだめだよ。学校で書くんだよ。

 お兄ちゃんは教科書もらってすぐに書いちゃって、あわてて消してたいへんだったんだよ〜 笑」

「え、そうだったの!ぼく字書けないから書かないよ。お兄ちゃん字書けたの?」

「うん、書けてたよ。なんでかな。でも、しゅんすけも書ける字あるでしょ?

 それにさ、すぐに書けるようになるよ。学校で全部教えてもらえるから。」

「あ、おれ、『し』と『く』と『つ』と『い』は書けるぞ!」

「あと『り』も書けるでしょ。『け』は?」

「『け』も『こ』も書ける!あと、『に』もかんたんだな。

 『す』はむずかしいんだよなあ…」

「あー、『す』はちょっと難しいね。でもすぐに書けるようになるよ。大丈夫。」

 

自分の失敗を逸話として語り、優しく指導する長男。

次男のできることに言及し、挑戦しようと思えるように勇気づけている。

パセージ実践のお手本として学ばせていただこうと思ったのだった。

 

 

今、1年生の次男を見ている私は、とても落ち着いている。

長男がいてくれるから、というのも大きい。

次男は大丈夫、と信じられるようになっている。

実際、次男の方が長男よりも相当に要領が良いということもある。

 

1年生のドキドキを、私がちょっと楽しんでいることに驚いている。

私が不安だったんだ、きっと。